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BitwiseがSolana ETFをトークン化、ウォール街がオンチェーンへ

BitwiseがSolana ETFの持ち分をSuperstateの基盤でトークン化する計画を発表。上場ETFがオンチェーンへ移行する動きは、ウォール街とブロックチェーンを結ぶ橋を確実に近づけている。

5 min read 編集方針

長年にわたり、二つの世界は遠くから互いを見つめてきた。取引所に上場するファンドやETFを擁する伝統的金融の世界と、デジタルトークンを扱うブロックチェーンの世界だ。そこへ今、両者を直接つなぐ橋を架けようとする発表が届いた。暗号資産ファンドの大手運用会社Bitwiseが、自社のSolana ETFの持ち分をトークン化、つまりブロックチェーン上で保有できる形にしようとしている。

この動きは、ここ数ヶ月の大きな潮流である伝統的金融のトークン化という趨勢に完全に合致する。ただし正確に理解する必要がある。見出しが示唆するものとは、必ずしも同じ意味ではないからだ。Bitwiseが実際に何をしようとしているのか、そしてそれが実現した場合になぜ重要な一歩となるのかを見ていこう。

Bitwiseの発表内容

まず事実を正確に確認しよう。Bitwiseは、金融証券をブロックチェーン上に移行することを専門とするフィンテック企業Superstateと提携を締結した。目的は、一部のファンドの持ち分をトークン化された形で保有できる仕組みを開発することだ。最初の対象として選ばれたのが、同社のSolanaステーキングETFだ。これはすでに取引所に上場している商品であり、Solana(SOL)への投資に加えてステーキング報酬も得られる設計になっている。

ここで重要な点をきちんと理解しておきたい。このトークン化は、持ち分の所有権が「記録される形式」を変えるだけであり、持ち分が持つ権利そのものは変わらない。実際には、投資家は従来と同じチャネルを通じて同一のETF持ち分を引き続き購入できる。ただし、保有方法を選べるようになる。従来どおり伝統的な金融システム経由で保有するか、あるいはブロックチェーン上に記録されたトークンとして保有するかだ。これは既存の仕組みを破壊するものではなく、選択肢の追加にすぎない。トークン化された持ち分は、従来の持ち分とまったく同等の権利を持つ。

Bitwise To Explore Tokenizing Bitwise Solana Staking ETF (BSOL) With Superstate; Other ETFs May Follow
/PRNewswire/ -- Bitwise Asset Management, a global crypto asset manager, today announced a partnership with Superstate, a financial technology firm that…

なぜ重要か、そして何ではないのか

ここは明確にしておく必要がある。誤解が生じやすいニュースだからだ。まず、これが「何ではないか」から始めよう。このETFを一般的な暗号資産のように公開ブロックチェーン上で自由に取引できるようにするものではない。トークン化された持ち分は、公式な登録システムの外では自由に移転できず、あくまで規制された金融商品としての性格を保ち続ける。ETFを無秩序な「ワイルドウェスト」市場にさらすような話ではまったくない。

では、これは何なのか。ブロックチェーンの効率性と従来型金融の堅固さが融合し始めた出発点だ。ETFの持分をブロックチェーン上に載せることで、将来的に具体的なメリットが生まれる。送金の高速化、24時間稼働、そして分散型金融エコシステムへの統合可能性だ。二つの世界の長所をつなぐ橋と言えるが、その橋を規制の枠内で実績ある資産運用会社が建設しているという点が、このニュースに信頼性を与えている。欧州でファンドをトークン化するBlackRockとJPMorganの流れと同一線上にあり、大手各社はみな同じ橋を建設中だ。

BitwiseのSOL ETFトークン化:要点整理

トークン化SolanaETFで何が変わるか。出典: Bitwise、2026年

  • できること: SolanaETF株主が、ETF持分をブロックチェーン上のトークン形式で保有する選択肢を得る。
  • できないこと: トークン化された持分は同一の権利を持つが、公式システム外では自由に取引できない。
  • 今後の展開: 規制当局の承認を条件に、Bitwiseの他ファンドも同様の措置を追う可能性がある。

なぜSolanaなのか

Solana ETFを起点に選んだことは、偶然ではない。SolanaはCoinGeckoのデータでも確認できるように、現行ブロックチェーンの中で最高クラスのスループットを持ち、取引手数料も極めて低い。こうした特性は、速度と効率が重視される金融商品の基盤として最適だ。加えて、BitwiseのSolana ETFはカテゴリー内で特に高い運用実績を持つ商品であり、この種の取り組みの試験台として理想的な候補となった。

戦略的な一貫性もある。Bitwiseとテクノロジーパートナーは、数カ月前に別のトークン化ファンドをすでに共同で立ち上げている。今回は暗中模索の試みではなく、既に歩み始めた道の次の一歩だ。Solanaでの実験が成功すれば他のファンドも追随する可能性を同社は示唆しており、トークン化を将来の標準と見据えた長期的な賭けの表れといえる。

より大きな視点で見ると

実は、Bitwiseの取り組みは、規制当局の承認を待つ段階にあるとはいえ、もはや止まらない変革のピースの一つだ。従来型金融がブロックチェーンのレールに乗り移るプロセスは加速している。国債をトークン化する大手銀行だけでなく。ETFという主力商品をオンチェーンに持ち込む専門運用会社も増えている。何百万人もの伝統的投資家がETFを通じて暗号資産の世界に触れている現実を考えると、その意味は小さくない。

業界を観察してきた立場から言えば、“伝統的金融”と“暗号資産金融”の境界は急速に薄れている。最も古典的で規制の整ったETFがブロックチェーン上のトークンとして保有できるという事実は、この融合を象徴している。暗号資産が銀行を駆逐するといった派手な革命ではなく、より深く持続的な変化だ。ブロックチェーン技術が既存の金融インフラに静かに吸収され、そのインフラ自体がより良いものとして生まれ変わっていく。ETFさえもトークン化できる時代が来たということは、その技術がもはや単なる賭けではなく、あらゆるプレイヤーが上に立って構築しようとしている基盤になったことを意味する。トークン化とは何かを理解したい方は、現実資産のトークン化(RWA)ガイドを参考にしてほしい。

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