暗い背景に赤い光の金色ビットコインロゴと下落チャート、2026年6月の極度の恐怖相場
著者 Francesco Campisi プロフィール画像 Francesco Campisi
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ビットコイン6.2万ドル割れ:ETF流出35億ドルとStrategyの売却

ビットコインが6万2000ドルを割った。ETFから12営業日で35億8000万ドルが流出し、Strategyが2022年以来初の売却。Fear & Greed Indexは12と「極度の恐怖」を示している。

Strategyがビットコインを売却した。32枚、約250万ドル相当。2022年12月以来、初の売却だ。金額としては小さい。だが市場への衝撃は大きく、価格は数時間で7万2000ドルを割り込んだ。その数日後、2026年6月5日、ビットコインは6万3812ドルで寄り付き、その後もさらに下落。2025年10月の高値から51%超の下落となった。

ビットコインの下落は、暗号資産市場の外部要因が重なったものだ。スポットETFからの資金流出は約35億8000万ドル(12営業日で、CoinGeckoのデータによると2024年1月のETF承認以来最大の週次流出)、米国の根強いインフレ、中東の地政学リスクが重なった。Crypto Fear & Greed Indexは12まで低下し、「極度の恐怖」圏に入った。

市場後退を示すデータ

むしろ数字が示すのは、盲目的なパニックではなく、秩序ある後退だ。2026年6月4日時点でビットコインは約6万4300ドル、CoinGeckoによると時価総額は約1兆3300億ドル付近で推移していた。翌5日には6万2045ドルまで下落した。米国のスポットETFは6月2日に5億1910万ドル、6月1日に4億8380万ドルの純流出を記録し、2営業日でほぼ10億ドルが流出した。5月28日に7万3000ドルのサポートを割ったタイミングでは、CoinDesk報道によるとビットコインだけで3億8600万ドルを含む約10億ドルの清算が発生していた。この流出の兆候は今回が初めてではない。2月にもスポットETFからの初期流出シグナルが確認されていた。

ビットコイン下落局面:金色のコントラスト
ビットコイン下落局面:金色のコントラスト

なぜ今、ビットコインが急落しているのか

ビットコインが下落している理由は。暗号資産市場の外部にある三つの要因に集約される。金融政策、強いドル、そして地政学リスクだ。米連邦準備制度(Fed)のインフレ目標を上回る物価上昇が続き。利下げは先送りされた。ドル高は米国外の投資家にとってビットコインの魅力を低下させる。そしてヒズボラによる停戦拒否が投資家を流動性と金へと向かわせた。金利が高止まりし、さらにリスクが上昇する局面では。資金はボラティリティの高い資産から離れる。これはFSA(金融庁)が注視する典型的なリスクオフ局面といえる。

最も重いシグナルは、しかし市場の内側から来た。「絶対に売らない」を信条としてきたStrategyが、STRC優先株の配当支払いのためにビットコインを売却した。2026年5月5日にX(旧Twitter)の@WatcherGuruが、Strategyが配当支払いのためにビットコインの一部売却を提案していると報じていた。2022年以来初の売却であり、同社は4月にはBlackRockを上回るビットコイン保有量を誇っていた企業だ。

市場が本当に織り込んでいること

予測市場のデータが最も赤裸々な現状を映し出す。CNBCが報じたKalshiとPolymarketのトレーダー予測によると、2026年中にビットコインが6万ドルを下回る確率は80%近くに達した。一方、年内に10万ドルを回復する確率は、5月初旬の約50%から27%まで低下した。Polymarketでは、2026年中に過去最高値を更新すると予想するトレーダーは全体のわずか12%にとどまる。

Bitcoin set to slump to new lows for 2026 after recent sell-off, traders forecast
The cryptocurrency is likely to break below its lows hit in early February, traders on prediction market Kalshi believe.

一方で、機関投資家の動きは着実に続いている。2026年6月3日、SECはiShares Bitcoin Premium Income ETFを迅速承認した。コール・オプションを売却して収益を生む、アクティブ運用型のETFだ。極度の恐怖が漂う局面に配当型ETFをローンチするという判断は、ウォール街が中長期の視点でビットコインをどう見ているかを示している。売り圧力はBlackRockなどの大手ETFに集中しており、5月末の地政学リスクに連動した流出でもそのパターンが確認されている。

Strategyが含み損を抱えるのは今回が初めてではない。2026年2月、@WatcherGuruはStrategyの未実現損失が21億ドルに達したと報じ、その後には第1四半期に145億ドルの損失が公表された。当時の経営陣の回答は「さらに買い増す」だった。今回の売却は、その方針転換を意味するのか。市場はその問いに揺れている。

多くの投資家が見落としがちなのが、SECが策定した2026年から2030年にかけての戦略計画だ。この文書はEDGARに開示されており、デジタル資産を中核に据え、米国の金融インフラを変革する技術として明記している。今週の赤いローソク足からは遠い、長い時間軸の話だ。

現状の数字は厳しい。12営業日連続の流出、ETFから35億8000万ドルの純流出、Fear & Greed Indexは12。ビットコインは2026年6月5日に6万2000ドルを下回り、2025年10月の高値から半値以上の水準で引けた。金融庁の暗号資産関連ガイドラインが日本の投資家保護を強化している現在、こうしたボラティリティの高い局面でのリスク管理は、bitFlyer・Coincheck・SBI VCトレードのような国内取引所を利用する投資家にとって一層重要な課題だ。JVCEAが設定するリスク開示基準が、まさにこうした急落シーンで本来の意味を持つことを改めて確認する局面だといえる。

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