現在市場に流通しているYZYトークンは、著名な歌手カニエ・ウェストと関連があるとの噂が流れています。しかし、イェ(カニエ・ウェストの別名)はこれらのトークンへの関与を完全に否定し、今後数週間以内に自身の仮想通貨を発行する予定であることを発表しました。
この発表は、カニエがこれまでデジタル資産との関係を否定してきた姿勢から一転し、仮想通貨業界への関心を示すものとなりました。
カニエ・ウェスト、現在のYZYトークンとの関係を全面否定
カニエは2月22日の投稿で、自身が現在市場に流通しているYZYトークンと一切関係がないことを明言しました。また、自分の名前を使用して発行されたトークンはすべて偽物であると強調し、代わりに自身の仮想通貨を発行する意向を示しました。
彼はX(旧Twitter)で次のように投稿しました:
「現在のトークンはすべて偽物だ。来週、自分の仮想通貨を立ち上げる。」
この発表を受け、仮想通貨コミュニティ内で議論が巻き起こりました。一部の人々は、このプロジェクトが有名人によるまた別の"ラグプル"(投資家を騙して資金を持ち逃げする詐欺)になる可能性があると考えています。
一方で、カニエが以前「仮想通貨に関与しない」と公言していたことと今回の発表が矛盾しているとの指摘もあります。一部の支持者は、プロジェクトの成功には適切なタイミングでのローンチが重要だと述べています。
カニエの発表を受け、ETF Storeの社長であるネイト・ジェラチ氏は、Yeの仮想通貨への投資にはリスクが伴うため、慎重になるよう警告しました。
彼はXで次のように述べています:
「もしYeが仮想通貨を発行し、それをあなたが購入して損をしても、それは自己責任だ。誰も責めることはできない。仮想通貨の規制やラグプル、詐欺について文句を言うな。これは投資家からインサイダーへの単なる富の移転に過ぎない。壊れたルーレットでギャンブルをしているようなものだ。」
カニエの発表後、新たなYZYトークンが登場
カニエの発表後、Solanaベースのプラットフォーム「Pump.fun」上で複数のYZY関連トークンが登場し、本当に彼がトークンを発行するのかという憶測を呼んでいます。
一部の情報筋によると、カニエは自身のファッションブランドに関連したYZYトークンを積極的に開発しているとされています。また、Coinbaseにはフセイン・ラハニ氏が「YeezyのCFO」として発表したプレスリリースが届いたと報じられています。
トークンの構造については、カニエが総供給量の70%を保有し、20%が投資家向け、10%が流動性確保のために割り当てられるとされています。さらに、一部のトークンは1年間のロックアップ期間(ベスティング期間)を設けるとのことです。
しかし、トークンの正式なリリース日はまだ発表されておらず、憶測が飛び交っています。分散型予測市場Polymarketによると、今月中にカニエの仮想通貨がリリースされる確率は71%とされており、これまでに1,800万ドル以上の賭けが行われています。
著名人や政治家をテーマにした仮想通貨が市場に溢れる中、カニエの発表はさらにこのトレンドを加速させる要因となっています。しかし、このようなトークンは市場の不安定性を増し、投資家の間でネガティブな感情を生む可能性も指摘されています。